投稿日:2022年6月7日 | 最終更新日:2022年6月7日
HSC(繊細で傷つきやすい子ども)で
外の世界で異常に頑張ってしまい
ストレスで生活や体調、心に支障が出てしまう。
学校では優等生なのに不登校や行きしぶり、
家で暴れる。
そんな子は、過剰適応かもしれません。
HSCの過剰適応に対する情報は
とても少ないです。
現在、探し出すことは困難だと感じます。
WEBで調べてもほとんど出てきません。
しかし、お子さんが過剰適応で困っている話を
最近、私の周りでもよく聞くようになりました。
なので、私が持っている情報と知識、経験だけでも
わずかでもいいから世に出そうと思い、
この記事を書くことにしました。
私は専門的な知識はなく、この記事はあくまで
自分や他人の子どもを観察していて
こうではないかと推察したことに過ぎません。
過信せず、しかしなにかヒントになることがあれば
拾っていただけると幸いです。
過剰適応とは
過剰適応とは、ある環境に合うように自身の行動や考え方を変える程度が度を超えている状態です。
(引用:http://hr-mental.jp/newglossary/dtl/id:1080)
周囲の期待に異常に答えようとする、
本来の自分の気質や個性を押さえつけて生活する状態です。
とてもストレスがかかる状態ですよね。
HSCは、人の役に立ちたい、人と違う自分を恥じるなどの性質から
過剰適応になりやすいと言われています。
また、繊細で傷つきやすため
その傷をうまく表現できずに
自分の気持ちを抑えてしまうことがあります。
過剰適応はHSCだけではなく
大人であるHSPもなりますし、
発達障害の子ども・大人もなる可能性が高いです。
私も一時期、本来はゆるくてズボラな自分を抑えて
真面目に「こうあるべき」を生きて
とてもしんどかった時期がありました。
過剰適応になると現れる症状
過剰適応になると、色々な症状が現れます。
不登校、行きしぶり
集団生活で自分を抑えて過ごしていると
そのストレスに耐えきれなくなった時、
不登校や行きしぶりという形になります。
不登校にHSCが多いと言われる所以は
この過剰適応が一因だと思います。
関連記事
【HSC&HSPママ】入学2か月で登校しぶり!我が家の原因と対策
家で荒れる・暴れる
外の世界で仮面を被っていると、
家の中でストレスが爆発して
癇癪を起こします。
外では良い子、家では悪魔のように
暴れるというお子さんの相談は
昔からあるようです。
この原因も、HSCや発達障害の
過剰適応によるものが多いと思います。
うつなどの精神疾患
過剰適応が進むと、子どものうつ病などを
発症してしまうことがあるようです。
過剰適応になる要因
過剰適応になる要因は、
その子の気質と周りの環境だと思います。
上記にある通り、HSCや発達障害は
過剰適応になりやすい気質です。
また、環境に関しては大人の声かけや生育環境、
親の気質などにより過剰適応するのではと考えています。
親がせっかちであったり、
完璧主義であったりすると、
その子の気質や性格を尊重せずに
価値観やペースを押し付けてしまうことがあるでしょう。
その結果、親の期待に応えよう、
合わせようとするあまり
外の世界でもそうしてしまい
ストレスになってしまいます。
「育て方が悪い」んじゃないです
ちょっと誤解を招きたくないので
言及しておきますが、
過剰適応になるのは親の育て方のせいではないです。
本人の気質の度合いと、環境や親の気質との相性です。
なので、お子さんがもし過剰適応であったとしても
お母さんは自分を責めることはありませんよ!
気質は変えられないものです。
それは、親でも子どもでも同じ。
変えるのは気質だけではなく
ほんのちょっとの声かけです。
わが子が過剰適応にならなかった理由
娘は過剰適応どころか、
どっちかというとぼんやりしていて
過剰に期待に答えるどころか
「ポンコツな自分で大丈夫」と
親に似て楽観的です(笑)
過剰適応にならなかった理由として思い当たるのは以下です。
失敗を褒める
普通、失敗すると「もっと頑張れ!」と
言ってしまったり、がっかりしたりしませんか。
私は、あまり子どもの成功や失敗に興味がなくて(笑)
失敗しているのを見ても
「挑戦しようと思っただけエライよ~」
「いつかできるようになるから安心して!」
などと、超適当に(笑)声をかけていたんです。
できるようにサポートするのとかも
面倒なんですよね^^;
おそらくそれが良かったんだと思います。
水をこぼしても、「拭いといてね~」
(怒るのつかれるし)
おねしょが心配でも「おねしょしても大丈夫だよ~」
(恐怖政治みたいなの面倒だし)
って感じで、失敗するのが当たり前くらいに
声をかけていたんです。
私自身、自分がやったことを「失敗したね」と
バカにされたり怒られたりするのが
すごく嫌いだったのもあります。
失敗しないように生きることが辛すぎたから。
(失敗は成功の素でしかありません!!!!)
その甲斐あってか、おねしょは保育園で
一回したことがあるだけでした!!!
失敗していいよ、と言っておくと
結果的に失敗しない。
これは心理学の法則ですね^^
話がズレました。
そして、保育園でも同様に
失敗を推奨する声かけをしてくれていました。
「どんどん失敗していいよ!」
「たくさん失敗すると、上手くなるんだよ!」
「最初は失敗するのが当たり前だよ!」
というように娘に声を
かけてくれていたようなんです。
これがすごく良かったと思います。
保育園を卒園しても、娘はどんな失敗でも
ちゃんと先生に伝えて、助けを求めています。
学童の1日目から便をもらしましたが
(ストレスでゆるくなってた)
それもすぐに先生に言えたそうです。
鼻血が出ても(のぼせやすくて出やすい)
パニックになることなく、
先生に伝えられたそうです。
こちらはHSCの本をたくさん出されている
明橋先生の記事です。
http://www.happyadvice.jp/archives/13024
(こんだけHSCに詳しい先生でも
過剰適応に対しての情報はこれしか見つからず・・・
ほんとに情報が少ないと感じます。)
失敗を褒めると、今までいい子にならなきゃ、失敗してはいけない、と思って、気を張りつめていたのが、ほっとした表情に変わります。
失敗を褒める。
これが、HSCの過剰適応を避ける
効果的な方法かなと思います。
自分の感情を表現させる
HSCは自分の感情を表現するのが苦手です。
嫌なことがあった時に
それを言葉にするのに時間がかかったり
表現すること自体が苦手だったりします。
感情を表現することを
良くない事だと持っている場合もあります。
娘の場合、
「嫌なことは言っていいんだよ。」
「嫌なことされたら言ったほうがいいんだよ。」
と、保育園で声をかけてくれていたようです。
それでもまだまだ、感情を言葉に出すのは
娘にとっては難しいようです。
表現を強制はしないようにしています。
言葉にするのが難しくても、
HSCは他の方法で自分を表現するほうが
合っていることもあります。
娘の場合は、アートで表現するのが
ストレス発散になっているようです。
なんだか色々作ったり、お絵描きしたり
よく自分の世界に入っています。
私も言葉で表現するのは苦手ですが、
文章やアートでは得意なので、
ほんと似てるな~と思います^^
ペースを尊重する
私はせっかちなので、ついつい
「早くして」「急いで」と言いたくなりますが、
・・・いや、半分くらいは言っていますが^^;
親の都合ではなく、子ども自身が
焦ってパニックになりそうな時は
「ゆっくりで大丈夫だよ」
「待ってるから大丈夫だよ」と
積極的に声をかけるようにしていました。
その甲斐あってか、「遅れる」ことに
あまり抵抗はないみたいです^^;
いいのか悪いのかは置いといて
その子のペースを尊重することは
HSCが自分らしくいるために
大切だと感じます。
家ではマイペースに過ごさせる
わが家は、私が忙しいのが嫌いなので
家ではわりとゆっくりしたスケジュールで
過ごしています。
習い事もさせていないし、
帰宅も15:30と早めですが
家では好きに過ごさせています。
食事とお風呂の時間だけは
大人に合わせるようにしていますが
あとは干渉しません。
Youtube見ている時もあるし、
なにか一生懸命作っている時もあります。
宿題は学童でやってくるし
ごはんもおやつもルールに沿っているし
寝る時間も守ってくれるので
特に干渉しません。
保育園や学校に行っているだけでも
とてもエライのでね。
私も、自分の好奇心を満たしたり
ゆっくり心を休める時間が必須なので
同じように過ごさせています。
終わりに
今回、過剰適応に悩むお母さんのために
なにかできることはないかと思い、
記事を書きました。
私の推測や少ない経験に偏って申し訳ないですが
どこかの誰かのヒントになればと思います。
こちらも併せてどうぞ!
【参考にしたサイトや記事】
自閉スペクトラムの科学的支援にむけて①〜感覚過敏と過剰適応〜
https://beautiful-roots-child.net/school-refusal/690/
ギフテッド過剰適応型のつらさ
https://gifted-ikuji.net/2021/08/21/